看護師が大きな役割を担う専門外来として、DV防止専門外来が挙げれれます。
ドメスティックバイオレンス、いわゆるDVを行う男性は、子どもを虐待する割合が高いといわれています。
また、DV被害を受けた女性も、子どもを虐待するケースがあります。
5歳女児が母親の虐待により死亡したある事件でも、元夫によるDVの影響が明らかになりました。
子どもに夫婦間のDVを見せること自体が児童虐待に該当するため、虐待とDVの包括的支援が大きな課題でしょう。
実際、東京都にあるとあるクリニックでは、DV防止教育プログラムを目的とした専門外来治療を行っています。

プログラムでは、まず加害者が、どういう行為が暴力か理解することから始まります。
身体的暴力だけではなく、被害者をおとしめたり、威圧的な態度で接する、また生活費を渡さないなども含まれます。
飲酒やストレスは理由にならず、暴力を選択した責任は100パーセント加害者にあることを示します。
次に、DVに至る過程を分析し、感情を怒りや攻撃ではなく、相手に受け止めてもらえる方法で表現するように提案します。
DVに結びついたやりとりをロールプレイで再現した上で、他の対応法を学んでもらいます。

DV被害を減らすには、被害者の保護はもちろん、加害者への教育も必須です。
海外の多くの国のように、日本でも加害者の受講を義務化することが必要でしょう。
そこで大切なのが、この専門外来で働く看護師の役割の重要性です。
専門外来に通う加害者をあまり刺激せず、回数を重ねながら夫婦の関係が改善されるよう、しっかりと配慮する必要があります。
もちろん、傷ついている女性側へのきめ細かなフォローも欠かせません。